経理代行を選ぶ時は、料金の前に、頼める業務の範囲、月次決算を出す期日、担当者が代わった時の手順書、顧問税理士との分担、資料の受け渡しの方法の5つを比べます。同じ「経理代行」という名前でも、記帳だけを受ける会社と、請求書や支払いのデータ、給与計算まで受ける会社があり、社内に残る作業の量が変わります。
当社が経理の相談を受けると、「何社か見積もりを取ったが、どこを比べればよいか分からない」という声をよく聞きます。
この記事の要点
- 頼める業務は「一式」ではなく、業務の名前ごとに受けるか受けないかを確かめます
- 月次決算の期日と、社内から書類を出す期日を、契約の前に日付で決めます
- 料金は、月額に社内に残る作業の時間を足して比べます
経理代行にはどこまで頼めるか?
頼める業務の範囲は会社ごとに違うため、記帳、請求書の発行データ、支払データ、給与計算、月次決算のどれを受けるかを、業務の名前で確かめます。
見積書に「経理代行一式」とだけ書かれている場合は、業務ごとに受けるか受けないかを書き出してもらいます。証憑(領収書や請求書などの書類)の回収と整理を誰が行うかも確かめます。書類を集める作業が社内に残ると、記帳を頼んでも、月末に社長や社員が書類を探す作業は変わりません。記帳代行・経理代行・経理BPOの範囲の違いは経理BPOとはで取り上げています。

月次決算はいつ出してもらえるか?
月次決算の資料(試算表)を翌月の何日までに出すかを、契約の前に日付で決めておきます。
期日が決まっていないと、書類が遅れた月に試算表が翌々月にずれ込み、資金繰りの見通しや銀行との面談に先月の数字を使えません。経理代行の会社が期日を守るには、社内から書類を出す期日も要るので、2つの期日を同じ表に書いておきます。締めが遅れる会社で決まっていないことは月次の締めが遅れる会社で決まっていない3つのことにあります。
経理代行の担当者が代わっても作業は続くか?
経理代行の会社の中で担当者が代わった時に同じ手順で作業が続くかは、会社ごとの手順書があるかで確かめます。
1人の担当者の頭の中にだけ手順がある状態は、社内で経理を1人に任せている状態と変わりません。勘定科目の使い方、取引先ごとの処理、締めの順番を手順書に書き、その手順書を見て作業しているかを聞きます。契約を終える時に手順書を受け取れるかも、あわせて確かめます。手順書を作る段階は経理の外注を始めるまでの流れで説明しています。
顧問税理士とはどう分担するか?
決算と申告を今の顧問税理士に残したまま頼めるか、月次の資料を税理士にどの形で渡すかを確かめます。
申告書の作成と税務相談は、税理士法で税理士の業務と定められているため、経理代行の会社は受けられません。記帳と月次決算を経理代行に、決算と申告を顧問税理士に頼む分け方なら、今の税理士との契約を続けられます。税務の判断が要る取引を誰が税理士に確かめるかも、決めておきます。分担の形と毎月の資料の渡し方は経理代行と顧問税理士の役割分担で説明しています。
資料はどうやって受け渡すか?
領収書や請求書を紙で郵送するか、写真やデータで共有フォルダに入れるかを確かめ、社内の手間が少ない方法を選びます。
紙の書類を毎月郵送する方法では、まとめて送る作業が社内に残り、送った後は手元で書類を見られません。写真やデータで共有する方法なら、社員が書類を受け取った日に入れられます。会計ソフトと銀行口座・カードの明細を連携できるかも確かめます。明細が自動で取り込まれると、通帳を見ながら入力する作業がなくなります。口座の権限やアカウントの渡し方は経理を外注する時、会社のお金の情報を渡す前に確かめることで説明しています。
料金はどう比べるか?
料金は、月額の金額だけでなく、頼んだ後も社内に残る作業の時間を足して比べます。
月額が安くても、書類の回収、請求書の作成、給与計算が社内に残れば、その作業をする社長や社員の時間はかかり続けます。雇う場合の費用と比べる時の考え方は経理を1人雇う費用と、外部に任せる費用の比べ方にあります。
経理のご相談
当社の経理代行(経理BPO)は、記帳、月次決算、請求書の発行データと支払データの作成、給与計算を月額でお受けするサービスです。決算と申告は今の税理士にそのままお任せいただけます。現在の経理の業務フローを伺い、どの業務から当社で対応できるかをご提案します。サービスの内容は経理代行(経理BPO)のページで紹介しています。