経理代行を使っても、顧問税理士との契約は続けられます。記帳と月次決算は経理代行が、決算・申告、年末調整、税務相談は顧問税理士が受け持つ分け方です。毎月の資料を税理士にどの形で渡すかと、税務の質問を誰がまとめて送るかを決めておくと、社長が2社の間を取り次ぐ作業がなくなります。
当社が経理の相談を受けると、「経理代行に頼むと、今の税理士との関係はどうなるのか」と聞かれることがあります。
経理代行を使っても顧問税理士との契約は続けられるか?
続けられます。経理代行が受けるのは記帳や月次決算で、申告書の作成や税務相談は税理士の業務だからです。
税理士法第2条第1項で、税務代理、税務書類の作成、税務相談は税理士の業務と定められています。経理代行の会社はこの3つを受けられないので、決算と申告は今の税理士に頼み続けることになります。顧問税理士にとっても、毎月決まった期日に記帳が終わった資料が届くと、決算の作業を前倒しで進められます。

経理代行と顧問税理士はどう分担するか?
日々の記帳から月次決算までを経理代行が、決算・申告、年末調整、税務相談を顧問税理士が受け持ちます。
- 経理代行:証憑の回収と整理、記帳、売掛金の消込、月次決算、請求書の発行データ、支払データ、給与計算
- 顧問税理士:決算と法人税・消費税の申告、年末調整と法定調書、個別の税務相談、税務調査の立ち会い
社会保険・労働保険の届出は、社会保険労務士の業務です。給与計算を経理代行に頼む場合も、届出は社労士に頼みます。税理士だけに認められている業務の範囲は記帳代行は税理士以外に頼んでもいい?で説明しています。
毎月の資料はどうやって税理士に渡すか?
月次決算が終わった後に、試算表と、税務の判断が要る取引の一覧を、決まった日に決まった形で渡します。
顧問税理士と同じ会計ソフトを使い、税理士にも閲覧の権限を付けると、ファイルを送る作業がなくなります。ソフトが違う場合は、仕訳のデータを税理士のソフトに取り込める形式で書き出して渡します。どちらの方法にするかは、経理代行の会社と税理士が直接話して決めると、社長が間に入らずに済みます。
税務の質問は誰がまとめて送るか?
記帳の途中で出た税務の質問は、経理代行の担当者が一覧にして、月に1回まとめて税理士に送る形にします。
備品を経費にするか資産にするか、消費税の区分をどうするか、のような判断は税理士が行います。質問が出るたびに社長を通して税理士に聞くと、社長が両方のやり取りを取り次ぐことになります。経理代行の担当者が質問をまとめて送り、税理士の答えを記帳と手順書に入れる流れにすると、同じ質問を毎月しなくて済みます。
顧問料はどうなるか?
記帳を税理士事務所に頼んでいた場合は、記帳の分を顧問料から外せるかを、税理士と相談します。
顧問料に記帳代行の料金が含まれている場合、記帳を経理代行に移すと、税理士の作業が減ります。顧問料の内訳を税理士に聞き、記帳を外した後の顧問料を相談します。顧問料の中で何を頼んでいるかは税理士の顧問料の記事で確かめられます。
経理のご相談
当社の経理代行(経理BPO)は、記帳、月次決算、請求書の発行データと支払データの作成、給与計算を月額でお受けするサービスです。決算と申告は今の税理士にそのままお任せいただき、当社は月次決算の資料と税務の質問の一覧を税理士にお渡しします。サービスの内容は経理代行(経理BPO)のページで紹介しています。