経理を1人雇う費用と、外部に任せる費用の比べ方。給料のほかにかかるお金

経理の担当者を1人雇う費用は、給料だけではありません。社会保険料の会社負担、採用にかかる費用、仕事を覚えてもらうまでの時間、辞めた時の引き継ぎまで入れると、給料の額より大きくなります。外部に任せる費用と比べる時は、これらを足した額と比べます。

当社が経理の相談を受けると、「経理を1人雇うと費用がかかるので、外に頼めないか」という声をよく聞きます。

この記事の要点

  • 雇う費用は、給料に加えて社会保険料の会社負担(おおむね15%前後)がかかります
  • 採用の費用、教える時間、辞めた時の引き継ぎも、見えにくい費用です
  • 比べる時は、金額のほかに、毎月の数字が出る早さと、止まらないかどうかを見ます

雇う場合にかかるお金

経理の担当者を年収400万円で1人雇う場合を例にします(金額は説明のための仮の数字です)。

まず、給料の400万円に加えて、社会保険料の会社負担がかかります。健康保険、厚生年金、雇用保険、労災保険などを合わせると、給料のおおむね15%前後です。400万円なら約60万円で、合計は約460万円になります。料率は年度や地域、業種で変わります。

次に、採用の費用です。求人広告に出すと数十万円、人材紹介会社を使うと、多くの場合、年収の3割前後の手数料がかかるとされます。年収400万円なら100万円を超えることもあります。

ほかにも、パソコンや会計ソフトの利用料、交通費、賞与、退職金の積み立てなどがかかります。

年収400万円で1人雇う時の1年目にかかるお金のイメージ。紹介会社を使うと約580万円で、給料400万円、社会保険約60万円、採用の紹介手数料約120万円

見えにくい費用:教える時間と、辞めた時

金額に出にくい費用もあります。

1つ目は、仕事を覚えてもらうまでの時間です。経験のある人を採っても、会社ごとの取引先、勘定科目の使い方、締めの手順を覚えるまでには数か月かかります。その間、社長や前の担当者が教える時間がかかり、月次の締めも遅れがちです。

2つ目は、辞めた時の費用です。経理の担当者が1人の会社では、その人が辞めると、手順が頭の中にしか無く、支払い、請求、月次の締めが止まることがあります。後任を探す採用の費用がもう一度かかり、見つかるまでの間は社長が経理をすることになります。何が止まるかは経理担当が1人の会社で、その人が辞めた時に止まる仕事で説明しています。

外部に任せる場合にかかるお金

経理を外部に任せる費用は、主に次のことで決まります。

  • 毎月の取引の数(仕訳の数)
  • 任せる範囲(記帳だけか、支払いと請求の準備、月次の締めまでか)
  • 締めの期日(翌月のいつまでに試算表を出すか)

記帳だけを任せる記帳代行なら比較的安く済みますが、書類を集める決まりや締めの手順は社内に残ります。仕事の流れごと任せる経理BPOは、範囲が広い分、費用は記帳代行より上がります。違いは経理BPOとはで説明しています。

外部に任せる場合でも、社内に残る仕事はあります。支払いの承認、領収書や請求書を出すこと、出てきた数字を見て判断することです。社内に残るこの作業の時間も、比べる時に入れます。

金額のほかに比べること

雇う場合と外部に任せる場合を比べる時は、年間の金額だけでなく、次の点も並べると判断しやすくなります。

1つ目は、毎月の数字が出る早さです。試算表が翌々月にしか出ない状態では、資金繰りや銀行との話に今月の数字を使えません。翌月の早い時期に出るなら、その分、経営の判断が早くなります。

2つ目は、止まらないかどうかです。1人の担当者に頼る形は、その人がいる間は安定していても、辞めたり休んだりした時に止まります。外部に任せる場合は、担当者が交代しても同じ手順で処理が続くかを確かめます。

3つ目は、社長の時間です。担当者を雇っても、教える時間や確かめる時間で社長の時間がかかる場合があります。社長がその時間を営業や採用に使えるなら、その時間の価値も比べる時に入れます。社長の1時間をいくらと見るかを決めて計算すると、比べやすくなります。

社内と外部を組み合わせる形

雇うか外部に任せるかを、どちらか1つに決める必要はありません。社内に1人の担当者を残しながら、記帳や月次の締めを外部に任せ、社内と社外の2か所で仕事が分かる状態にする会社もあります。取引の数が少ない会社なら、会計ソフトの自動化で社長が確かめるだけの形にできることもあります。その考え方はAI経理とはで説明しています。

組み合わせる形は、担当者が産休や育休に入る時にも使われます。休みの間だけ記帳と締めを外部に任せ、担当者が戻る時は外部が作った手順書で引き継ぎます。担当者が休む間の経理を社長が引き受けると、営業や採用に使う時間が削られます。担当者が1人の会社では、休みの間に経理が止まるのを防ぐ方法になります。

経理のご相談

当社の経理BPOは、記帳から月次の締めまでを決まった手順で引き受け、翌月の第10営業日までに試算表をお渡しします。今の経理の手順と取引の数を伺い、雇う場合と比べやすい形でお見積りをお出しします。サービスの内容は経理BPOのページで紹介しています。

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