信用保証協会は、中小企業や小規模事業者が銀行から借りる時に、その借金の保証人になる公的な機関です。会社が返せなくなった時は、保証協会が会社に代わって銀行に返します。銀行にとっては貸したお金が戻らない心配が小さくなるので、実績の浅い会社でも借りやすくなります。
信用保証協会法に基づいて作られ、47都道府県と、横浜・川崎・名古屋・岐阜の4市に1つずつ、全国に51の協会があります。会社は、本店や事業所のある地域の協会を使います。
要点
- 中小企業の借金の保証人になり、返せない時に代わりに銀行へ返す公的な機関です
- 保証を受ける代わりに、会社は保証料を払います
- 保証協会が代わりに返した分は、あとで会社が保証協会に返します
信用保証協会の仕組み
保証付き融資には、会社、銀行、保証協会の3者が関わります。会社は銀行から借り、保証協会はその借金を保証し、会社は保証協会に保証料を払います。

会社が返せなくなった時、保証協会が会社に代わって銀行に返すことを「代位弁済」と呼びます。代位弁済で借金がなくなるわけではありません。その後は返す相手が銀行から保証協会に変わり、会社は保証協会に返していきます。
多くの保証付き融資には「責任共有制度」があり、保証協会が80%、銀行が20%の損を受け持ちます。銀行もいくらかの損を負うので、保証が付いていても銀行は会社の中身をきちんと審査します。
使える会社
保証を受けられるのは、資本金か従業員の数が中小企業の範囲に入る会社と個人事業主です。製造業なら資本金3億円以下か従業員300人以下、小売業なら資本金5千万円以下か従業員50人以下、という形で業種ごとに決まっています。
一部の業種は保証の対象外です。農林漁業の多くや金融業、一部の風俗営業などが当たります。くわしい範囲は、地域の保証協会のサイトで確かめられます。
保証付き融資の流れ
申し込みは、銀行の窓口から行うのが一般的です。銀行の担当者が書類を集めて保証協会に回し、保証協会が審査して保証を決めると、銀行が融資を実行します。保証協会の窓口に直接申し込み、銀行を紹介してもらう方法もあります。
審査では、決算書、試算表、資金の使いみち、返済の計画を見ます。銀行と保証協会の両方が審査するので、申し込みから入金まで、早くて2〜3週間、長いと1か月以上かかります。必要な時期から逆算して、早めに相談するのが基本です。
保証料の考え方
保証料は、借りる金額、保証の期間、会社ごとの料率で決まります。料率は決算書の数字などから9つの区分に分けられ、東京信用保証協会の一般保証では、無担保の場合で年1.90%から0.45%の幅があります。自治体の制度融資を使うと、保証料の一部を自治体が補助することもあります。計算の仕方は保証料の計算方法で説明しています。
プロパー融資との違い
保証協会の保証が付かず、銀行が損を全部引き受けて貸す融資を「プロパー融資」と呼びます。保証付き融資で返済の実績を積み、決算の数字がよくなると、銀行はプロパー融資を出しやすくなります。違いと切り替えの考え方はプロパー融資とは?で説明しています。
自治体が保証協会や銀行と組んで用意する制度融資も、多くは保証協会の保証が付きます。仕組みは制度融資とは?で説明しています。
保証してもらえる金額の上限
保証協会の一般の保証には、1社あたりの上限があります。担保を出す普通保証で2億円、担保のない無担保保証で8,000万円が上限で、合わせると2億8,000万円まで保証を受けられます。小規模の事業者向けには、担保も保証人も要らない2,000万円までの保証もあります。
災害や取引先の倒産、業界全体の売上の落ち込みのような理由がある時は、一般の保証とは別の枠で保証を受けられる「セーフティネット保証」があります。市区町村の認定を受けて使う制度で、一般の保証をすでに使い切っている会社でも、別の枠として借りられることがあります。
上限まで使えるかどうかは、会社の売上や返済の力によって決まります。上限があるのは保証の枠の話で、その額まで必ず借りられるという意味ではありません。
銀行との付き合い方を詳しく知りたい方へ
当社が運営する「Bank Design|銀行戦略メディア」のnoteでは、保証付き融資からプロパー融資へ進む考え方や、複数の銀行との付き合い方を、経営者向けに書いています。銀行とのやり取りを詳しく知りたい方は、Bank Designのnoteもご覧ください。
融資のご相談
当社は、資金繰り表と返済の計画づくり、金融機関との面談の準備を支援しています。保証付き融資を初めて使う段階からご相談いただけます。サービスの内容は融資支援のページで紹介しています。
保証の可否や条件は、信用保証協会と金融機関の審査によって決まります。この記事は一般的な仕組みの説明で、特定の会社が融資や保証を受けられることを示すものではありません。