売上が落ちた時、社長が真っ先に考えるのは経費を減らすことだと思います。経費のうち、売上が落ちても毎月同じ額が出ていくのが固定費です。家賃、人件費、リース料、保険料、ソフトの利用料などがこれにあたります。
この記事では、固定費の見直しを、種類ごとの考え方と、見落としやすい支払いに分けて説明します。
この記事の要点
- 固定費は1回見直すと、その後も毎月の支払いが減るため、資金繰りへの効き目が続きます
- 見落としやすいのは、少額のサブスクと、カードや口座からの自動の引き落としです
- 人件費と家賃は額が大きい分、売上や採用の計画と合わせて考える必要があります
固定費を見直す理由
仕入れや外注費のように売上に合わせて増えたり減ったりする費用と違い、固定費は売上が落ちても減りません。売上が10%落ちた月でも、家賃と給料は同じ額を払います。そのため、売上が落ちると、固定費の重さがそのまま利益と手元のお金を圧迫します。
固定費は、一度見直せば翌月以降も支払いが減ります。仕入れの値段の交渉のように毎回やり直す必要がないため、資金繰りへの効き目が長く続きます。

種類ごとの見直しの考え方
人件費は、固定費の中で最も大きいことが多い費用です。ただ、人を減らすと売上をつくる力も減るため、単純に削る費用ではありません。外に任せた方が安く済む作業が無いか、AIや会計ソフトで減らせる作業が無いかを先に考えます。
家賃は、契約の更新の時期が見直しの機会になります。使っていない部屋や倉庫が無いか、働き方が変わって広さが余っていないかを確かめます。リース料と保険料は、契約した時の前提が今も合っているかを見ます。使わなくなった機械のリースや、事業の規模に合わなくなった保険が残っていることがあります。
見落としやすい少額の支払い
1件ずつは少額でも、見落としやすいのがソフトやサービスの利用料です。社員が試しに契約したサービス、辞めた人の分のアカウント、同じ機能を持つ2つのサービスなどが、毎月カードや口座から引き落とされ続けていることがあります。
見直す時は、まず毎月の引き落としを一覧にし、1件ずつ何の支払いかを書き出します。何の支払いか分からないものは、契約した人に確かめてから止めます。誰も使っていないと分かったものから解約していくと、事業に影響を出さずに支払いを減らせます。
見直す時に気をつけること
固定費を減らすことが目的になると、売上をつくるのに必要な費用まで削ってしまうことがあります。広告や採用の費用を止めて、翌年の売上が落ちる、ということも起きます。減らす費用と、残す費用を、この先の売上の計画と合わせて決めることが大切です。
手元のお金が足りなくなる仕組みは黒字でも倒産する会社は、なぜお金が尽きるのかで説明しています。
財務のご相談
当社は、外部CFOとして、毎月の試算表と資金繰り表を見ながら、減らす費用と残す費用の案を経営者にお伝えしています。サービスの内容は外部CFOのページで紹介しています。