人に仕事を頼む時、値段を「時給いくらで何時間」と考える会社は多いと思います。社員の給料も、外注の費用も、多くは時間をもとに決まっています。けれどもAIを使う仕事が増えると、時間で値段を決める考え方が合わない場面が出てきます。
この記事では、AIを使う時代に、仕事の値段を時給で決めにくくなる理由と、値段を考える別の軸を説明します。
この記事の要点
- AIを使うと、同じ成果を出す時間が短くなります。時給で払うと、早く終えた人ほど受け取る額が減ります
- 値段を考える軸は、その仕事が無かった時にかかる費用と、その仕事が生む判断の価値です
- 人の手が足りないことより、判断と営業の数が会社の伸びを決めるようになります
時給で払うと、早く終えた人が損をする
たとえば、毎月の経理の締めに、これまでは人の手で何日もかかっていたとします。AIを使って仕訳と確認を進めると、同じ締めが短い時間で終わります。締めの結果、つまり試算表の正しさと早さは変わらないか、むしろ良くなります。
この仕事に時給で払うと、AIを使って早く終えた人ほど受け取る額が減ります。頼む側から見ても、作業の時間を細かく数えることに意味が薄くなります。頼む側が知りたいのは、何時間かかったかより、いつまでに何が出てくるかです。

値段を考える2つの軸
時間の代わりに値段を考える軸は、主に2つあります。
1つは、置き換えの費用です。その仕事を社内の人を採って行うなら、給料、社会保険料、採用の費用、教える時間がかかります。外に頼む値段は、この費用と比べて決まります。
もう1つは、判断の価値です。試算表が早くできれば、社長は先月の数字を見て、今月のうちに値上げや経費の見直しを決められます。融資の相談の資料がそろえば、資金が足りなくなる前に手を打てます。この判断1回が会社の売上や利益にどれだけ関わるかが、仕事の値段の根拠になります。
足りなくなるのは、手ではなく判断の数
AIで作業の時間が短くなると、人の手が足りないことは会社の伸びを止める理由になりにくくなります。代わりに会社の伸びを決めるのは、社長と幹部がどれだけの判断をし、どれだけの営業をできるかです。
この考え方で見ると、AIで減らせる作業はAIに任せ、浮いた時間を判断と営業に使えるかが、会社の差になります。経理の作業をAIで減らす前に決めておくことはAIで経理を自動にする前に決める、仕訳のルールで説明しています。
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