税理士を選ぶ時、顧問料の額で比べる社長は多いと思います。けれども、顧問料が安くても、聞きたい時に相談できない、決算の直前まで何も知らされない、という不満から税理士を替える会社は少なくありません。
この記事では、税理士の仕事の範囲を確かめたうえで、税理士を選ぶ時に見る3つの点を説明します。
この記事の要点
- 税理士にしかできない仕事は、税務代理、税務書類の作成、税務相談の3つです
- 選ぶ時は、お金の相談に乗るか、聞く前に知らせるか、税務調査に備えるかを見ます
- 税務調査への備えには、税理士が申告書に書面を添える「書面添付制度」があります

税理士の仕事の範囲
税理士法第2条は、税理士にしかできない仕事として、税務代理、税務書類の作成、税務相談の3つを定めています。記帳や試算表づくりは資格が無くてもできるため、税理士事務所によって引き受ける範囲が違います。資金繰りや融資の相談も、税理士の資格で決まった仕事ではないため、乗ってくれる事務所と乗らない事務所があります。
どの範囲まで頼みたいかを先に決めておくと、税理士を比べる時の基準がはっきりします。顧問料に入っている仕事の分け方は税理士の顧問料に含まれる仕事と、含まれない仕事で説明しています。
1. お金の相談に乗ってくれるか
中小企業の社長が税理士に聞きたいことは、税金の計算だけではありません。資金繰りが苦しい、融資を受けたい、設備を買うか迷っている、といったお金の相談を、決算書を見ている税理士にしたい社長は多くいます。
小谷野税理士法人が2026年7月に公表した調査では、税理士を替えた理由で最も多かったのが「お金の相談のサポートが不十分」でした。税理士法人が行った調査のため割り引いて見る必要がありますが、税金の申告だけでは満足しない社長が多いことがうかがえます。
2. 聞く前に知らせてくれるか
決算が近づくと、今期の利益がどのくらいになり、税金がいくらかかりそうかが分かってきます。決算の1〜2か月前にこの見込みを知らせてくれる税理士なら、設備を買う時期を決める、納税の資金を用意する、といった手を打てます。
反対に、決算が終わってから税金の額を初めて知らされると、手元のお金が足りなくなることがあります。社長が聞く前に、知らせるべきことを知らせてくれるかは、顧問の契約の前に確かめておきたい点です。
3. 税務調査に備えてくれるか
税理士法第33条の2には、税理士が申告書を作る時に、どのように計算し、何を確かめたかを書いた書面を添える「書面添付制度」があります。書面が添付された申告書について税務署が調査をする時は、先に税理士に意見を聞く機会が設けられます。
書面添付を使うかどうかは税理士によって違い、追加の料金がかかる場合もあります。税務調査にどう備えるかを、契約の前に聞いておくと、事務所の考え方が分かります。
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